毎年恒例となっている防災センターの見学・体験が今年も行われました。
2年生全クラスが2回に分かれて、行ってきました。
中級クラスの授業で、地震や台風など災害をテーマにした課があり、学生たちも日本語を学習しながら災害について学んだことを、今度はより実際に近い形で触れ、体験できるいい機会でもあります。
今いる学生たちは、2011年の東日本大震災のことすら知らない人もいます。特に母国で高校を卒業してからすぐに留学した人たちなどは、あの頃まだ10歳、11歳ぐらいだったわけですから、遠く離れた日本で起きたことなど知るはずもないというのも当然かもしれません。
以前、クラスでこんなことがありました。
私 :「今度、地震や台風など災害についてもっとよく知るために、防災センターに行きますよ」
学生A:「先生、ぼんさいセンターですか」
私 :「そうそう、枝をチョキチョキ切ってね・・・って、それは盆栽!」(というノリ突っ込みまではできませんでしたが)
いずれにせよ、その程度から始まる学生たち・・・。
授業内で試しにやってみたシミュレーションでは・・・。
コンロの火を消す ・・・・・ -15ポイント(マイナス15ポイント)
家から外へ飛び出す・・・・・ -20ポイント
耐震強度と家具固定・・・・・ -40ポイント
などなど・・・質問のたびにことごとく選択を誤り・・・。
私:「みなさん、残念ですが、死んでしまいました・・・・(泣)」
爆笑する学生たち・・・。しかし、このままでは・・・本当に・・・。
そんな学生たちですが、授業を通し、また防災センターを見学・体験し、ガイドさんの案内を聞いたりしながら、ほんの少しとはいえ防災に対しての意識が高まっていくのです。
それでもまだまだ人によりけり。
防災センター見学・体験後の授業にて。
私 :「今後30年以内に、震度6以上の地震が起きるパーセントは、70~80%だと言われているところもあるんですよ」
学生B:「先生、30年だったら、私たち日本にいません。ははは(笑)」
甘い、甘すぎる・・・。
私 :「みなさん、30年『以内』って、いつですか・・・?」
そこで何人かの学生が気がつきます。
学生C:「今日かもしれません、明日かもしれません・・・」
そういうことです。
災害はいつやってくるかわからないから、何があってもいいように、できるだけ準備しておく必要がある。
それがわかっただけでも、防災センターに行った甲斐がありますね。
みなさん、防災非常袋の準備、しておきましょうね。