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打ち上げ花火
皆さん、「打ち上げ花火」という歌をご存じですか。
花火に関する歌といえば、この歌が歌われることが多いです。
私はこの歌を聞くたびに、「ああ、夏が来たんだ!」と思います。
しかし、最近ではこの歌を聞くと「もうそろそろこの夢が終わるのかな」という寂しい感じがします。
なぜかというと、この歌をよく聴いていたのは昨年の夏のことで、つまり、私が日本に来てからもう1年間過ごしていることになり、この楽しい生活の終わりが近づいているということになるからです。
ところで、皆さんは「花火」にどのようなイメージを持っているでしょうか。
多くの人は夏の花火大会のデートを思い出すかもしれません。
浴衣を着たカップルが花火の光の下で、手を繋いで「来年もまたこの花火大会に来ようね」と約束をします。
ですから、花火には恋愛の約束のイメージを持つ人も多いと思います。
しかし、私が花火に抱くイメージは少し違います。
「花火は空に静かに打ち上がって、闇の中に美しい光の花が咲き、あっという間に静かに消えてしまう」これが私にとっての花火のイメージです。
それは「無常観」と似ています。
簡単に説明するなら、花火は「幸せ」と「不幸せ」です。
空に静かに打ち上がる様子は、いつ幸せと不幸せが来るのかは誰にも分からないことを表しています。
次に、闇の中に美しい光の花が咲くというのは、幸せの到来です。
闇夜に輝く花火のように私も光り輝き、みんなを明るく照らします。
そして、花火があっという間に消えてなくなってしまう様子は、せっかく出会うことのできた幸せも急に目の前から消えて無くなり、永遠に続くはずがないことを表しています。とても寂しい感じがします。
そして、その後に残るものは、美しく楽しい思い出や、忘れられない経験、そこから少しだけ成長した自分自身です。
私が日本に来て、みなさんと一緒に楽しく勉強と生活ができたのは本当に私の幸せです。
しかし、この幸せもいつまでも続くわけではありません。
花火と同じようにいつかは消えてなくなってしまいます。
ですから、私は、花火のように美しくキラキラ輝いている今の生活を大切に過ごしています。みなさんとの素晴らしい思い出を作りたいです。
幸せの経験は、そして不幸せの経験も、私たちの人生にずっと続くわけではありません。
涙を流す日があるなら、次には笑顔になれる日もきっと来るはずです。
その瞬間その瞬間を私は大切にしながら生きていきたいです。
そして、また次の花火が打ちあがるのを楽しみに待っています。
日本の夏の風物詩である「打ち上げ花火」は、私にそんなことを考えさせてくれます。
ご清聴いただきどうもありがとうございました。
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