最近、コーヒーが好きです。
以前はコーヒーより紅茶派だったのですが、いつからでしょうか、気がつけば紅茶はほとんど飲まなくなり、コーヒーを飲む機会が増えていました。
よくよく考えてみると、きっかけはベトナムのコーヒーを飲んだこと、のような気がします。
フィンと呼ばれるフィルターを使って淹れる伝統的な飲み方がおもしろく、またかわいらしいベトナムのコーヒー。やたらと苦いコーヒーに、やたらと甘いコンデンスミルクを入れて飲むのですが、これが何ともクセになる。
抽出に時間がかかるので、必然的に待ち時間ができます。また、量もそれほど多くないため、ちびちびと時間をかけてゆっくり飲むことになります。
現地で飲む場合のBGMは、ベトナム独特の街の喧騒。行き交う人々、けたたましく鳴り響く車やバイクのクラクション、それとは対照的にゆったりと時間の流れるオープンカフェのテーブル席。
そんな空間、時間の流れに惹き込まれるようにして、幾度か繰り返すうちに、いつのまにかコーヒーが好きになっていったのかもしれません。
学生たちはよく、日本の生活は忙しいです、時間が早いです、と言います。そう感じるのも当然なのかもしれません。
ベトナムではなぜこのような飲み方が伝統的であるのか。単にフランス文化の名残というものでもない、別の理由があるような気がします。
コーヒーを嗜むにも、心の余裕が必要ですね。