初めての小善
皆さん、誰もが人に助けを借りたこと、または助けを与えたことがあるのではないでしょうか。
私利私欲でやるわけではなく、見ず知らずの人に対して救いの手を差し伸べたことがありませんか。
もしかしたら、義援金に協力したり、ボランティアに参加したりした方もいらっしゃるかもしれません。
周りの人から何かを頂いているばかりの人生は生きがいがないものです。
ですから、多くの命を救うために、そしてたくさんの人の幸せのために、「小善」、すなわち小さな善いことをすべきではないでしょうか。
そこで、私は生まれて初めて献血者になることを決意しました。
というのは、私の体に流れるこの血が不思議な力になるのではないかと思ったからです。
四月の上旬、雲一つない空の下、爽快な春風がそっと顔に触れ、まさに「その日」だと気がつきました。
私は近くの無料駐輪場に自転車を停め、スマホの青い矢印を頼りに、松戸駅近くの献血ルームに向かいました。
入り口の隣には、雨でも晴れでも嬉しげな表情をしているマスコットの「献血ちゃん」がお出迎えしてくれ、正しい方向へ導いてくれました。
足を踏み入れると、赤十字のスタッフが丁寧に最近の体調についていくつかの質問をしました。
そして、スポーツドリンクを頂き、細やかなものではありますが、私は愉快に感じました。
正直な所、一度に400mlの献血するのは怖かったので、200mlを選びました。
しかし、スタッフの方に「今、献血される方が不足しているので、400mlを選びませんか」と言われました。私は勇気を出して、ドナーチェアに座りました。担当の看護師さんは、私がロシアの出身であることを聞き、静脈から血液を採取し始めました。次の五分程、献血にいらっしゃる方が如何に少ないかについて話してくれました。科学が発達した今日でも、血液を人工的造ることはできません。病気や怪我によって血液を必要としている方々の命は、みなさんの僅かな時間と優しさで救えるのです。
自分自身と周囲の状況を改善するための小さな一歩を踏み出したら、あなたの知人、友人、家族、あるいはソーシャルメディアであなたと繋がっている見知らぬ人を巻き込んでみましょう。それが本当のゴールであり、このスピーチで私が伝えたいことです。
私の目指すゴールは、自分自身が行動することではなく、世界を良くするための環境を周りに作り出すことです。
友人や家族など、できる限りの人にこのアイデアを広めていきたいです。
献血だけではなく、私たちにできる「小善」は他にもいろいろとあると思います。
たとえ1回目で成功しなくても、諦めずに、挑戦し続けてください。この世界を全ての人にとってより良い場所にしましょう。
最後まで聞いて頂き、心からありがとうございました。
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